WIndows10のメーカーサポートが2025年10月14日に終了します。次のクライアントWindowsとしてWindows11がメーカーから提供されています。ただし、Windows11を動作させるには、高いPCのハードウェアが必要です。
とは言っても、メーカーでサポートされていないPCでも、一定の条件を満たせば追加の費用を投資しなくてもWindows11を動かすことは可能です。
旧式のPCで無理やり新しいWindows11を動かすため、期待できるほどのパフォーマンスが出ないことがあることはご理解ください。
Windows11のエディションはProのみ試していますが、他のエディションでもインストール要件をクリアできれば利用可能です。
このページに記載している手法を実施したことによる損失や損害、いかなるトラブルにつきましても全て当方では責任を負いません。ご注意の上で実施をお願いします。
![Windows11が動作させられない、古いパソコンのイメージ](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/11/old-pc-683x1024.jpg)
Windows11を動作させるために必要なスペック
動作させるにはメーカーであるMirosoftの要件に基づき、以下5点が必要です。
- 2コア以上のCPU
- 4GB以上のRAM
- UEFI対応
- セキュアブートへの対応
- TPM v2.0以上
Windows11の必要要件のうち、最後のTPMが満たせない場合が多いと思います。TPMはハードウェアで実装が必要であるため、非対応のパソコンであれば、買い換えるしか方法はありません。TPMについてはインテルのサイトにわかりやすい説明があります。
一定の条件
必要な条件は、Hyper-VでTPMを含む全てのWindows11に必要なMicrosoftの要件を達成できます。Hyper-Vは仮想環境を個人で試用してみたい!!を見てインストールしてください。
具体的なインストール手順
Windows11のインストーラの準備
マイクロソフトのサイトWindows 11をダウンロードするから、Windows 11 ディスクイメージ(ISO)をダウンロードします。
インストール前の準備
仮想サーバの作成
Hyper-Vマネージャを起動します。
![要件を満たさないPCにWindows 11 をインストールする仮想サーバを新規に作る](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/11/5e86878642f55b0013798ef2e3eae3a4-1024x690.jpg)
新規仮想サーバを作ります。
![Windows 11 用の仮想サーバを作る段階](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/128872381766c74a433637501073c69c-1-1024x674.jpg)
「仮想マシンの新規作成ウィザード」というウィンドウが表示されます。「開始する前に」という下の画面は表示されない場合もあります。右下の「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows 11 用の仮想サーバを作る際に出る「開始する前に」ウィンドウ](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/d9628a8ecb47964008997376688b8fa5-1024x737.jpg)
次は「名前と場所の指定」です。①名前は識別しやすい名前を入れます。参考までにWindows 11 は必要最小メモリが4GBのため、64bit版しか提供されていないです。仮想マシンの保存場所は今回検証のため、標準の設定のままとします。さて、名前が決まったら右下にある②「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows 11 用の仮想サーバの名前と場所を指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/1e00179c4a94501a8bf68858e2f7dc65-1024x737.jpg)
次は「世代の指定」になります。Windows 11 を動作させるための要件としてUEFIへの対応が必要です。ここでは下の図にあるように③「第2世代」を選択して④「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows 11 用の仮想サーバの世代を指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/809aa066afe012cef4bc2adc77b21091-1024x737.jpg)
次は「メモリの割り当て」です。下図⑤のように起動メモリは4GBを指定していますが、Hyper-Vを動作しているホストPC側にメモリに余裕があれば、6GBや8GBを割り当てできます。⑥動的メモリはホストPCで利用できるメモリ量を減らし不安定になるリスクがあるため、チェックを外します。設定が終わったら右下にある「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows11用の仮想サーバに割り当てるメモリ量を指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/ae0a378b0d43e4457f42ab6a921dc08e-1024x737.png)
次は「ネットワークの構成」です。標準で設定している「Default Switch」で良いため、特別に変更する必要が無ければ変更しないで右下の「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows11用の仮想サーバが接続するネットワークを指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/17105056b2369a60e31dabff8da10eec.jpg)
次は「仮想ハードディスクの接続」です。仮想サーバ用のデータをどこにどれだけの容量で利用可能とするかを指定します。⑦標準では新規作成が選択されているはずです。注意したいのは仮想サーバが利用できるディスクのサイズです。標準では⑦に大きいサイズ値が入っています。ホストPCに影響が出ないサイズに変更してください。下図では50GBとしています。指定したら右下の「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows 11 用の仮想サーバで利用するディスクを指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/f9d93f0eab8230c3a84eb5a8ec66821c-1024x737.jpg)
次に「インストールオプション」です。インストールする前にTPMの設定が必要です。そのため、下図のように「後でオペレーティングシステムをインストールする」が選択されています。もし他のオプションであれば、「後でオペレーティングシステムをインストールする」に変更して右下の「次へ」ボタンをクリックして進みます。
![Windows 11 用のインストールオプションでOSをいつインストールするかを指定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/fec5ff0bce2c8e3d9f85b850d86cef7b.jpg)
次に「仮想ましんの新規作成ウィザードの完了」です。最後の確認になります。間違いがあれば右下の「前へ」ボタンで戻って修正できます。問題なければ「完了」ボタンをクリックしてウィザードを閉じます。
![Windows 11 用の仮想サーバ作成前の最終確認](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/7b89c60511a83d24e93977f17a19ae3e.jpg)
しばらくすると仮想サーバが出来上がるはずです。
仮想サーバの設定
次の準備は設定を変更します。Hyper-Vマネージャーに戻り、①作成したWindows 11仮想サーバを選択して右クリックしてメニューを表示します。メニュー項目から②「設定」をクリックします。
![作成したWindows11仮想サーバの詳細設定を変更するウィンドウを起動](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/e1677d3736bd7a3a55eac59faf241d47-1024x679.jpg)
下図のように設定ウィンドウが開きます。インストール用のISOファイルがマウントできるよう③「ハードウェアの追加」で④「SCSIコントローラー」を選択して、⑤「追加」ボタンをクリックします。
![Windows 11 用の仮想サーバにSCSIコントローラーを追加](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/e981aab3899f751d96aead91100369a2-1024x975.jpg)
SCSIコントローラを追加できたら、下図⑥左メニューに表示される「SCSIコントローラー」を選択します。⑦「DVDドライブ」を選択して、⑧「追加」ボタンをクリックします。
![Windows 11 をインストールする仮想サーバの詳細設定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/6dfff05e16be47679241086cc5572da8-1024x975.jpg)
次に「SCSIコントローラ」の下に、⑨「DVDドライブ」をクリックします。⑩「イメージファイル」を選択して⑪が入力できるようになります。⑪にWindows 11のインストール用ISOファイルを指定します。指定するために⑫「参照」ボタンをクリックしてフォルダを探してISOファイルを選択します。
![Windows 11 をインストールする仮想サーバの詳細設定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/14e1239159a0b666587d21b79715f17d-1-1024x975.jpg)
次に⑬プロセッサを選択します。⑭「仮想プロセッサの数」をWindows11のインストール要件にある2以上に指定します。
![Windows 11 用の仮想サーバのCPUコアを変更](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/ea4a63e14f30f0ae33f93a63f97d2242-1-1024x975.jpg)
次はTPMの有効化です。下図で⑮「セキュリティ」を選択します。⑯「トラステッドプラットフォームモジュールを有効にする」にチェックを入れてTPMを有効にします。
![Windows 11 用の仮想サーバでTPMを有効に設定](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/d0c9a31a5326d42e22912687e5f64c99-1024x975.jpg)
以上で設定が完了ですので、設定ウィンドウでの右下にある「適用」ボタンをクリックして反映します。
![Windows 11 用の仮想サーバの設定で変更した箇所](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/7b77618cdc1a30c00ababda4c8f736d5-1024x973.jpg)
設定完了したら、右下の「OK」ボタンをクリックして閉じてHyper-Vマネージャーに戻ります。
Windows11のインストール
準備が完了したら、電源を入れます。起動するとすぐに下の画面が表示されます。画面をクリックしてキー入力を受け付けるようにして、キーを押しますとインストーラを起動します。時間が過ぎるとネットワークから起動します。その際には下図赤枠内のリセットボタンを押して再起動します。
![Windows 11 用の仮想サーバで電源ONした直後](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/c61300390e3ea5d4d6a5348239bf07ef-1024x878.jpg)
インストーラが起動したら下図のように画面が変わります。インストール作業を進めましょう。
![Windows 11 用の仮想サーバでインストーラが正常に起動した状態](https://singomemo.com/wp-content/uploads/2023/12/284beb0dc6343de34c732db6b335eea5-1024x878.jpg)